和名:テリハボク(照葉木)
学名:Calophyllum inophyllm (カロフィラム イノフィラム)
方言名:ヤラブ

南大東島では開拓が始まった1900年ごろから先人たちによってテリハボクが防風林として営々と島中に植えられ大事に育てられてきました。
ごつごつとした力強い幹や枝は台風等からサトウキビと人々を守り続け、その面積当たりの樹木数は世界一といわれています。


南大東島は梅雨のころから,豊かな甘い香りが漂うまっ白なテリハボクの花で彩られます。
やがてオリーブのような緑色の果実がたわわに実り,いい匂いがする黄緑色に熟すると南大東島の先住民であるダイトウオオコウモリの大好物になります。


グルメな彼らは特に実りの良い果実を選び上手に果肉だけを食べ,硬い殻に覆われた種子は落とします。
私たちはその種子を厳選して拾い集め,殻を割って内部の胚(種子核)を取り出し,種子オイルを抽出しました。





参考引用:BFPRO―途上国森林ビジネスデータベース
タマヌオイルは、テリハボク(Calophyllum inophyllum)の種子の仁を搾油して得られ る種子オイルである。タマヌオイルは、皮膚の皮脂膜に含まれる脂肪酸をバランス良く含 有し、カロフィル酸、キサントン及び抗生物質ラクトンの天然状態であるカロフィロリー ドを含むため、保湿力、抗酸化力、免疫力の向上及び抗炎症効果に優れる。このため、美 容用途及び皮膚疾患に効果がある機能性オイルとしてインドネシア国内及び欧米を中心に 販売されている。
テリハボクはオトギリソウ科の高木であり、常緑広葉樹で太平洋からマダガスカルま での幅広い範囲の海岸沿いに分布している。砂地から一時的に湛水する土地及び劣化した 泥炭地まで様々な立地条件に生育可能な樹種である。
本事業の対象国であるインドネシア国(以下、「イ」国)は、生物多様性や温室効果ガス 排出の点から重要とされる熱帯泥炭地が広く分布しているが、近年の開発によりその減少 と劣化が課題とされている。そこで、本事業では、泥炭地の森林回復への貢献が期待でき るテリハボクを用いた種子オイルビジネスの事業化可能性について検討した。
引用:途上国森林ビジネスデータベース